研究部会連合発表会優秀講演賞(2025年)

受賞者 受賞講演について
岩上 未佳
(いわかみ みか)
(明治大学)

[講演題目]

生物模倣ハニカムコアの圧潰特性に関する理論式の検証

[講演概要]

生物模倣ハニカムコアは,昆虫の鞘翅に見られる微細構造を模倣し,正六角形コアに小さな正方形コアを追加したハニカムコアである.本研究では,生物模倣ハニカムコアのコア密度と圧潰応力の関係を示す理論式を準静的圧潰試験により検証した.コア密度が低い領域では,理論値は実験と同様の傾向を示し,生物模倣ハニカムコアは従来形状のハニカムコアと比較して,同質量条件下でエネルギー吸収量が大幅に増加することを明らかにした.

田部井 淳志
(たべい あつし)
(東京大学大学院 情報理工学系研究科 数理情報学専攻)

[講演題目]

最適化法に対応する微分方程式とその収束率の計算機援用探索

[講演概要]

連続微分可能な凸関数に対する最適化法に対応する連続力学系について,目的関数値の収束率を評価するリアプノフ関数の構成法を考察する.従来はこの構成は発見的であったが,部分積分に基づく機械的な構成法が先行研究で提案された.本研究では,この手法に内在する選択の恣意性に着目し,数式処理により選択肢を網羅的に探索することで,連続力学系とリアプノフ関数の最適化を行い,既存結果の再現と新たな収束率を得た.

浜田 航宇
(はまだ こう)
(東京大学大学院情報理工学系研究科)

[講演題目]

線形マトロイドパリティの最短増加路アルゴリズム

[講演概要]

線形マトロイド交叉とグラフマッチングを統合した線形マトロイドパリティは,多様な問題を統一的に扱い,かつ多項式時間で解ける枠組みである.本講演では,従来困難であった最短増加路長の解析に対し線形代数的手法を導入し,近年整理された探索・証明技法を発展させることで,同問題の最短増加路解法を提案した.本成果により,決定性解法において最良の計算量が40年ぶりに更新され,最短増加路の技法の適用範囲が拡張された.