セミナー

MIMS第6回トポロジーとその応用融合研究セミナー

投稿者
俣野博(明治大学先端数理科学インスティテュート)
関連性
一般
組織
明治大学先端数理科学インスティテュート
日程
2022年6月2日(木) 17:30~18:30
概要
「トポロジーの工学・生命科学への応用に関する融合研究プロジェクト」定期セミナー

岡山大学の大林一平教授が位相的データ解析におけるパーシステント・ホモロジーの安定体積について解説する。講演タイトル:”Stable volumes for persistent homology”Abstract: パーシステントホモロジー(Persistent homology, PH)はホモロジーを使ってデータの形の情報を定量化するための手法である。数学的には位相空間の増大列(フィルトレーション)上にホモロジーの構造を考えることとなる。フィルトレーションにスケールの情報をエンコードすることでデータのマルチスケールな幾何的情報を抽出することを可能とする。PHの出力はパーシステント図(Persistence Diagram, PD)と呼ばれる二次元の散布図で、PDの各点は連結成分、ループ、空隙、といったホモロジー的構造に対応している。そこでPDの各点に対応する入力データ上の構造を抽出することが可能となればPDによるデータ解析に非常に便利である。しかしこの問題の解には複数の候補があり、そこから適当なものを選びだす必要がある。数理最適化の手法を用い、ホモロジー理論上の最適化問題としてこれを解く手法が各種提案されている。大林が以前提案したOptimal volume (Volume optimal cycle)[1]もその一つである。こういった手法は既に有効に活用されており、いくつかの問題が見えてきた。本講演では Optimal volume や類似の手法が持つ (1) ノイズに対する不安定性 (2) 最小の構成要素を確率的に取り逃す、といった問題を解決するために大林が最近提案した stable volumes[2]についてその背景から数学的定義、計算法、適用例について紹介する。[1] Ippei Obayashi. Volume Optimal Cycle: Tightest representative cycle of a generator in persistent homology. SIAM Journal on Applied Algebra and Geometry 2(4), 508–534, (2018). https://epubs.siam.org/doi/abs/10.1137/17M1159439[2] Ippei Obayashi. Stable Volumes for Persistent Homology. https://arxiv.org/abs/2109.11711

*視聴参加申込事前登録制です。詳細につきましては、下記ページをご参照ください。http://www.mims.meiji.ac.jp/seminars/Topology/index.html#006

 

場所

Zoom Webinarによるオンライン開催 ※事前申込制

お問い合わせ先

明治大学先端数理科学インスティテュート
mims__AT__mics.meiji.ac.jp

詳細web

http://www.mims.meiji.ac.jp/seminars/Topology/index.html#006