セミナー

第10回トポロジーとその応用融合研究セミナー

投稿者
西森拓(明治大学先端数理科学インスティテュート)
関連性
一般
日程
2025年2月27日(木) 17:30~18:30
概要
「トポロジーの工学・生命科学への応用に関する融合研究プロジェクト」定期セミナー
応用数理学会会員の皆様へ.
このたび、MIMS第10回トポロジーとその応用融合研究セミナーを開催いたします。
講演者: 浅尾泰彦 氏(福岡大学)
講演タイトル:マグニチュードとマグニチュードホモロジー(Magnitude and Magnitude homology)
Abstract:
 マグニチュードは2000年台にTom Leinster氏によって提案された、「豊穣圏のオイラー標数」の一つの定式化であ
る。そのような極めて抽象的な動機から生み出された一方で、距離空間などに適用して実際に得られる数値は初頭的
に計算できる上に直感的にも理解し易いものである。例えばユークリッド空間の有限部分集合に対して適用すれば
「実効的な点の数(クラスタ数)」を計算していると考えられる。またコンパクト部分集合に対して適用すればその体積
や表面積を導けることが知られている。
ホモロジーがオイラー標数の精密化であったように、マグニチュードホモロジーはマグニチュードの精密化として
Hepworth-Willerton, Leinster-Shulmanによって定義された。しかし一般にその計算は非常に難しい。グラフや測地的
距離空間に対して適用した場合はこれまでに幾つかの興味深い性質が知られており、例えば最短測地線や最短パスの
一意性を検出することができる。またマグニチュードホモロジーを自然な方法で鎖複体とみなしてもう一度ホモロジ
ーをとれば、Grigor’yan-Lin-Muranov-Yauのパスホモロジーが得られることも知られている。
本講演ではこれらのことについて講演者の結果を紹介しながら説明する。
*視聴参加申込
事前登録制です。詳細につきましては、下記ページをご参照ください。

お問い合わせ先

氏名:明治大学先端数理科学インスティテュート
Eメール:mims_AT_mics.meiji.ac.jp

詳細web

https://www.mims.meiji.ac.jp/seminars/Topology/index.html#010