研究部会だより

「環瀬戸内応用数理研究部会」の紹介

2014年02月11日

土屋卓也

つちやたくや

愛媛大学理工学研究科

環瀬戸内応用数理研究部会は、他の研究部会と違って『地域研究部会』という位置づけです。当部会は、もともとは山口大学の三好哲彦先生(当時)により1990年台前半に設立されました。ただ、当時は学会の公的な研究部会としては認められず、発表しても大学院生の業績にならないことから一旦は廃部になりました。その後、岡山理科大学の仁木滉先生(当時)が引き継がれ、1997年に学会の公式な研究部会として設立されました。設立の目的は、大学院生の研究発表の場の提供と、応用数理学会の会員の増加です。これまで、名前通り瀬戸内周辺の研究者を主な参加者として活動してきましたが、以下に述べるように、日本全体、さらに海外からの研究者も交えて着実に実績を積み重ねてきました。

当研究部会の最大のイベントは、年一回開かれる「環瀬戸内応用数理研究部会シンポジウム」です。これは、最新の研究成果をインフォーマルな雰囲気の中で発表してもらおうというもので、設立以来の開催地と日程は以下の通りです。

第1回
岡山理科大学
1997年(平9)  6月28日
第2回
岡山理科大学
1998年(平10) 6月26, 27日
第3回
山口県温泉旅館ホテルタナカ
1999年(平11) 6月18〜20日
第4回
佐賀県武雄センチュリーホテル
2000年(平12) 6月15〜17日
第5回
愛媛大学
2001年(平13) 6月8〜10日
第6回
岡山理科大学
2002年(平14) 6月28, 29日
第7回
鹿児島大学稲盛会館
2003年(平15) 5月6〜8日
第8回
愛媛大学
2005年(平17) 1月21〜23日
第9回
金沢大学
2005年(平17) 11月12〜14日
第10回
沖縄県青年会館
2007年(平18) 7月6〜8日
第11回
岡山理科大学
2008年(平19) 7月6〜8日
第12回
山形大学
2009年(平20) 10月10〜12日
第13回
徳島大学
2010年(平21) 9月11〜13日
第14回
岡山理科大学
2011年(平23) 1月22, 23日
第15回
山口東京理科大学
2011年(平23) 12月3, 4日
第16回
愛媛大学
2013年(平25) 1月5, 6日
第17回
愛媛大学
2014年(平26) 1月11, 12日

ご覧の通り、岡山理科大学で5回、愛媛大学で4回開催されていますが、あとは瀬戸内海周辺に限らずいろいろな場所で開催されています。参加者は、企業の研究者や数理学会非会員の方も多く、これはなるべく広い分野のいろいろな方々と交流を重ねたいという当研究部会の方針のためです。近い将来、海外(例えば香港)で開催するかもしれません。

シンポジウムで重視しているのは、設立の目的にもあるように、大学院生の方に積極的に発表してもらうことです。大学院生に「学会デビュー」の場を提供し、経験値を高めてもらい、実績を積み上げてもらおうという趣旨です。そのためシンポジウム会場では、厳しさと暖かさを兼ね備えた雰囲気を出すことを心がけています。応用数理に関する発表でしたら、所属や話題は問いませんので、是非多くの方に参加していただきたいと思います。環瀬戸内シンポジウムに関する情報は、次のサイトをご覧ください。

http://kansetouchi.cs.ehime-u.ac.jp/

また、「当地で開催しませんか?」という方がおられれば、是非ご連絡ください(連絡先は土屋まで)。日本全国どこへでも行きます。また、会場の手配だけしていただけば、運営はこちらでいたします。

環瀬戸内応用数理研究部会の歴代代表は、以下の通りです(敬称略)。

仁木滉(岡山理科大学) 1997年から2003年
天野要(愛媛大学)   2004年から2010年
土屋卓也(愛媛大学)  2011年から現在まで

代表者が土屋になって以降は、不定期に「環瀬戸内ワークショップ」も開催しています。これは、最新の研究成果をカジュアルな雰囲気の中で発表してもらうというものです。これに関しては、以下のサイトをご覧ください。

http://daisy.math.sci.ehime-u.ac.jp/kanseto-WS/

愛媛県松山市や自然あふれる瀬戸内の島で研究発表したいという方がおられましたら、是非ご連絡下さい。

文責:土屋卓也(愛媛大学理工学研究科, tsuchiya_AT_math.sci.ehime-u.ac.jp)