研究部会だより
「ウェーブレット」研究部会の紹介
2016年01月30日
藤田 景子
ふじた けいこ
富山大学大学院 理工学研究部
ウェーブレット研究部会は、ウェーブレットに関心をもつ研究者に研究発表の機会や情報交換の場を提供することを目的に2005 年 4 月に発足した。現在は山田道夫(京都大学)がアドバイザー、芦野隆一(大阪教育大学)が主査、木下保(筑波大学)、藤田景子(富山大学)、 萬代武史(大阪電気通信大学)、溝畑潔(同志社大学)、守本晃(大阪教育大学)が幹事を務めている。現在我々の部会に所属する会員は30~40名程度であるが、芦野、守本が管理しているウェーブレット研究部会のメーリングリストの登録者数は130 名を超えている。ただし、現在このメーリングリストへの投稿は、芦野、守本を通さねばならず、登録者が自由に投稿することはできない。このメーリングリストでは、年会や連合発表会の講演の申し込みや以下に述べるウェーブレットセミナーなどの情報に加え、ウェーブレットに関連する研究集会や国際会議の案内も配信しているので、興味のある方は主査に連絡しメーリングリストに登録して頂きたい。また、2011年9月に研究部会のホームページ(http://webas.as.osakac.ac.jp/wavelet/)を開設し随時情報の更新を行っている。
以下、前回の研究部会だより(2013年9月)以降の活動状況を述べるべきところではあるが、研究集会などの情報は上記ホームページで公開しているので最近の主な活動状況を簡単に述べる。
研究部会発足より年会と研究部会連合発表会では、毎回 OS を企画し研究発表の場を提供すると共に、主査がその時々に応じて最新の研究分野を抽出し1、2名の方に特別講演を依頼している。年会や部会連合発表会だけでなく、ウェーブレットについて日頃興味をもっていることや疑問に思っていることなどを気軽に話し合う場として”ウェーブレット研究部会セミナー”を不定期に行っている。芦野、萬代、守本が中心になって企画しており内容は研究発表や論文紹介、チュートリアル、問題提起など様々で、応用数理学会のメーリングリストでも案内をしているので興味のある方は気軽に参加して頂きたい。また、ウェーブレットの研究内容とは言い難いがウェーブレットと関係するかもしれない、といった話題でも大歓迎なので提供して頂ける方は主査に連絡して頂きたい。
応用数理学会と直接関わりはないが工学系の研究者との交流と情報交換を目的とした研究集会を開催している。主なものとして、2014、2015年度に守本が代表を努めた大阪教育大学と統計数理研究所主催の数学協働プログラムや2008、2009年度山田が代表、2010年以降芦野が代表を務めている京都大学数理解析研究所のRIMS共同研究などがある。数学協働プログラムは、2013年度まで文部科学省”数学・数理科学と諸科学・産業との連携研究ワークショップ”と大阪教育大学が共催していた研究集会の後継である。
さらに、国際会議でもセッションを企画したりして国際学会でも研究発表、情報交換の場を提供している。2015年度は、藤田と守本が 10th International ISAAC Congress においてセッション”Wavelet theory and related topics”を企画し、芦野が主催者の一員である7th International Conference on Information では守本がワークショップ “Applicable mathematics” を企画し、それぞれで部会員数名が研究発表を行った。
主査や幹事が企画していないが一般の国際会議や国内の研究集会等で部会員が研究発表を行い活発に活動している部会である。来年度以降も数学協働プログラム、RIMS共同研究を申請する予定で、次回の International ISAAC Congress (2017年8月、スウェーデン) でもセッション”Wavelet theory and related topics”を企画する予定である。冒頭でも記載したが、これらの情報はウェーブレット研究部会のメーリングリストを通して発信しているので、興味のある方は是非、メーリングリストへの登録、研究集会への参加、講演をお願いしたい。我々の研究部会は和気藹々でこじんまりとしているので、”ウェーブレットに関係しないのでは?”と思っている方も気軽にご参加頂ければ幸いです。