研究部会だより
研究部会「ウェーブレット」の活動について
2023年04月27日
守本 晃
もりもと あきら
大阪教育大学
ウェーブレット研究部会は,ウェーブレットの理論・応用に関する研究の振興を目指し,研究発表・情報交換の場を提供するために,2005年4月から研究部会となり現在に至っている.主査が守本晃(大阪教育大学),幹事(50音順)が,木下保(筑波大学)・鈴木俊夫(東京理科大学)・藤ノ木健介(神奈川大学)・藤田景子(富山大学)である.また,JSIAM Lettersの編集委員は木下保・萬代武史(大阪電気通信大学)が担当している.部会員が約30名で,ウェーブレット研究部会メーリングリストの登録者数は130名を超えている.
ウェーブレット研究部会としての主な活動
主な活動は,以下の2つである.
(i)応用数理学会年会と研究部会連合発表会でのオーガナイズドセッション
年会と研究部会連合発表会では,毎回OSを企画し研究部会員に研究発表の場を提供するとともに,様々な研究者の方々に特別講演をお願いしている.主な特別講演は,以下の通りである.
- 斎藤直樹(Univ. of California),Chak Wai Ho(Univ. of California),Monogenic Wavelet Scattering Network for Texture Image Classification,2022年度年会
- 鈴木 俊夫(東京理科大学),香川 智修(神奈川大学),Fractional Fourier変換と比較して見るGyrator変換の性質,2021年度研究部会連合発表会
- 橋本紘史(筑波大学),木下保(筑波大学),減衰条件を弱めたH2-MRAの具体的構成,2021年度年会
- 戸田浩,ポートを持つHilbert変換ペア・ウェーブレットによる連続ウェーブレット係数,2021年度年会
- 萬代武史(大阪電気通信大学),芦野隆一(大阪教育大学),守本晃(大阪教育大学),Parseval Frameに関する不等式について,2021年度年会
(ii)研究部会員の勉強会としてのウェーブレットセミナー
情報交換や研究打ち合わせを行う目的で部会員有志によるウェーブレットセミナーを毎月1回程度非公開で行っている.
ウェーブレット研究部会のその他の主な活動
その他の主な活動は,以下の2つである.
(i)インターネットを使った情報発信
- ウェーブレットに関する研究集会等の情報を交換するメーリングリストを運営している.
このメーリングリストには研究部会員以外でも登録可能であり,ウェーブレットに興味を持つ多くの方が登録している.
(ii)ウェーブレットに興味を持っている方々との連携・交流
ウェーブレット研究部会は,国内外を問わずウェーブレットに興味を持っている方々と以下のように積極的に連携・交流を行っている.最近の主な交流として,
- 第8回筑波大学RCMSサロン「ウェーブレットフレームとその応用」(2021年12月2日)をオンライン会議で開催
- 2020 RIMS共同研究(グループ型A)「時間周波数フレームと画像処理への応用」
などがある.最近協力した主な国際会議関係は,
- Current Trends in Analysis,its Applications and Computation -Proceedings of the 12th ISAAC Congress,Aveiro,Portugal,2019-に二編アブストラクトを掲載
- Information 2021 (2021年3月6,7日)で,「Special Session on Applicable Mathematics」をオーガナイズし,雑誌「Information」(2021年Number2)で論文の募集を行った.
- The 13th ISAAC congres (2021年8月2日から6日)で,セッション「Wavelet theory and its Related Topics」をオーガナイズ
- The 40th JSST Annual International Conference on Simulation Technology(2021年9月1日から3日)で,セッション「Numerical Harmonic Analysis and Signal Processing」をオーガナイズ
である.
おわりに
ウェーブレット研究部会では開かれた部会を目指し,積極的に企業の方々や工学者の方々と交流することによって,様々な課題を一緒になって解決し,新しいウェーブレット解析の理論を発展させ,積極的に応用していきたいと考えている.そのため,ウェーブレットに興味がある方は気軽に連絡して頂き,ウェーブレット研究部会等で交流して頂きたい.