研究部会だより

最近の「環瀬戸内応用数理研究部会」について

2018年10月20日

岡野 大

おかの だい

愛媛大学大学院理工学研究科

環瀬戸内応用数理研究部会は日本応用数理学会唯一の地域部会です。応用数理関連分野に関わる「環瀬戸内応用数理研究部会シンポジウム」開催と「環瀬戸内ワークショップ」運営を主たる活動としております。

部会の成り立ちと主な活動について、2014年2月に紹介記事(https://jsiam.org/online_magazine/news_presentations/3272/)を掲載していただいておりますので、それ以降の活動について報告します。

「最大のイベント」である「環瀬戸内応用数理研究部会シンポジウム」(http://kansetouchi.cs.ehime-u.ac.jp/)は年1回の開催ですので、以下の4回を開催いたしました。

18回シンポジウム 加計学園国際学術交流センター(岡山県倉敷市) 2014125日〜7
19回シンポジウム 天瀬公民館(大分県日田市) 201618日〜10

20回シンポジウム 海事歴史科学館/大和ミュージアム(広島県呉市) 2017112
21回シンポジウム 島根大学松江キャンパス(島根県松江市) 201816日〜7

「環瀬戸内」の名称に相応しく瀬戸内海を囲む中国・四国・九州地方での開催となりました。また第21回シンポジウムは島根大学との共催により手厚いご支援をいただきました。この場でお礼を述べさせてください。ありがとうございました。

以前は開催地の都合でまちまちであった開催期日が、近年は12月から1月で定着するようになりました。これは、卒業論文あるいは修士論文の内容がほぼ出来上がる12月から1月に、学生が自身の研究成果を発表し易くなるようにと期待してのものです。「唯一の地域部会」として発足した当部会の当初の目的の一つが地方の大学院生の発表機会となることでした。当時とは違い、研究発表の機会を得ることが難しい状況にある学生は少なくなったとは思いますが、その機会の一つとして、シンポジウムを気軽に利用していただければと思います。日本応用数理学会公式の研究部会が主催する研究集会であり、対外発表の実績としても利用できますし、発表内容をJSIAM Lettersに投稿することも可能です。

また、年1回のシンポジウムでは、学会員持込みのオーガナイズドセッション企画を募集・開催しております。最近の開催から主なものを以下にあげます。

  • 第17回シンポジウム
    • 「HPCと可視化技術の現状と今後の展望」
    • 「反復法の今と将来」
    • 「医療・物理分野における計算法の今後の発展」
  •  第18回シンポジウム
    • 「反復法1」「反復法2」
    • 「大自由度動力学解析の数理と数値計算」
    • 「固有値・特異値」
  • 第19回シンポジウム
    • 「About Parallel-in-Time Methods 〜時間並列計算法〜」
    • 「PGASモデルによる並列プログラミングと応用」

それぞれのセッションでの講演件数は少な目ですが、専門分野の異なる参加者を交えて充実した議論が行なわれました。予稿準備や当日の作業は、期日を合わせていただければ合同で済ませられます。開催アナウンス時に講演募集とともにオーガナイズドセッション企画も募集しております。こちらも気軽にご応募ください。

「環瀬戸内ワークショップ」(http://daisy.math.sci.ehime-u.ac.jp/kanseto-WS/)は現任の主査である土屋卓也先生の企画により不定期開催されています。愛媛大学に講演者をご招待して研究成果を発表していただくことが多いのですが、ときに、愛媛大学を離れ、さらには瀬戸内海を大きく離れた場所に会場を設けることもあります。例えば、最近では以下のような研究集会を開催しました。

18回ワークショップ ホテルリードアズーロ・アネックス(東京都八丈島八丈町)2015925日〜27
28回ワークショップ 香港理工大学(中華人民共和国)2018326日〜28

その時々に合わせて、ときに親密に小ぢんまりと、ときにオープンに盛大に研究発表を通じた交流を図って参りました。今後も参加者・部会関係者の要望に応じて活動を続けていきたいと思います。

なお、シンポジウムの開催・ワークショップへの参加について、ご提案・ご要望をお待ちしております。主査の土屋先生、あるいは岡野を含めた部会幹事宛にご提案ください。

シンポジウム開催では会場の手配をご協力いただければ、運営と開催事務は部会担当者が受け持ちます。お気軽にご提案いただけるとありがたいです。

よろしくお願いします。